この春から子どもが幼稚園へ通い始めました。子どもにとって私と長時間離れて過ごすことは初めてで、当初は一本釣りしたマグロを抱きかかえているかと思うほどの大暴れで抵抗していましたが、次第に園での生活を楽しめるようになり「早く幼稚園に行きたい」という言葉も出てくるようになりました。
新しい環境で子どもはこんなに頑張っている!私だってこの新しく手に入った時間を有効活用しないわけにはいきません。私は以前から気になっていた在宅ワークに挑戦することにしました。
一人の時間はあるのに仕事をする時間がない!?
ところが子どもを送り出して帰宅すると、私には洗濯、洗い物、布団の片付けに掃除機がけ、夕飯準備、風呂掃除…と、たくさんの家事が待っていました。しかも子どもがいない分、楽々こなせてしまうのです。嬉しくなってどんどん家事をしていると、あっという間にお迎えの時間になってしまいました。
「あれ?在宅ワークがひとつもできなかった…」
家事と在宅ワークを両立させるには、上手な時間の作り方が必要だということを実感しました。
おばあちゃんの知恵
私は先代の知恵を拝借しようと、祖母に相談しました。すると返ってきたのが、
「子どもが家を出たら家事は放り投げておくのよ」
これは御年83歳の祖母が専業主婦で子育てをしながら、医療事務の資格を取るために実践していたことです。
子どもが起きる前から勉強を始め、学校に送り出した後は家事には一切手をつけずにまた勉強をする。これを毎日続けて無事資格を取得しました。さらに50歳からは孫の私の面倒を見ながら、同じやり方で習字の師範免許を取り、いまも現役で習字教室をしています。
家事に終わりはない
家事には終わりがありません。せめてあそこだけを片付けてから…と思っても、他の場所まで目についてついついやってしまうものです。だから今やりたい仕事や勉強があるのなら、思い切って家のことは何もしないということです。山盛りの洗濯物や洗い物は今だけ見ないふり…です。
祖母は、ちょっとくらい家が散らかっていたって少しずつ片付けりゃいいのよ、と笑います。その前向きさとやる気には関心させられてしまいます。
家事にも在宅ワークにも、一日の目標を
とは言っても家事をしなければいけないのは現実です。
家事を疎かにしないためには、自分の家の最低限の家事を決めておくとよいと思います。平日どこまでやるのか、休日に何をまとめてやるのか。これを決めておけば、家事をやりたい気持ちにも収まりがつきます。また家族が不快にならないように、やるべき家事を考えておくことも必要です。
一方家事と同様に、在宅ワークにも一日の目標を作ると仕事がしやすいですし、早く終われば余った時間で家事や趣味、休憩も心置き無くすることができます。
いま、自分の人生の中の優先順位はどうなっているのだろう?
それを明確にすることによって、上手な時間の作り方が見えてくると思います。
ちょっとくらい部屋が散らかっていても、将来に目標を持ってイキイキと歩んでいく親の姿を見せられる方が、子どもの笑顔にもつながるように思います。