いわゆる「在宅ワーク」という言葉もずいぶんと身近なものになってきたように思います。またサイドビジネス的に、ちょっとした作業をパソコンで行って収入の足しとできるようなサービス・サイトも量・質ともに充実してきました。
パソコン、ネットの発達ってすごい
そこで感じるのは「パソコン、ネットの発達ってすごい」ということです。
私もよくパソコンで作業したり、受注ができるサービスを利用させてもらっています。時間や場所の垣根を飛び越えてお仕事ができるというスタイルは、なんとなく未来っぽくていいなあ・・とぼんやり思うこともしばしあります。
未来っぽい、ということでは近年とくに発達を感じさせるクラウドというものの便利さをひしひしと実感します。遠隔地どうしでもネットを介してコラボ作業ができるなんて、ほんとうに十年前では考えられなかったことですね。
さて私がネットを介した在宅ワークを利用し始めたのはまだまだ日が浅く、ここ4、5年といった所です。その前はどんな風だったかと言うと、実にアナログ感あふれる昔ながらのものでした。
DTP、という言葉は楽譜作りを始めたころは知りませんでしたが、「デスクトップ・パブリッシング」の略だということを開始後ずいぶん経ってから知りました。つまりパソコンを利用して(デスクトップ)印刷物などの「版面を制作すること(パブリッシング)」です。パソコン作業に切り替えからというもの、多くのメリットがあるなと実感しています。データは再利用がたやすく、また嵩張ることもありません。
当然、一番最初は紙に鉛筆でガリガリと書いていました。そこに初めてパソコンが導入された時の驚き・市販品のごとく整ったシートが自宅プリンターから出てきた時の感動と言ったら!
作業だけに集中できるように
また出来上がったものを納めるにしても、以前は紙に刷ったものを郵送で・・と「現物」が飛び交うのが当然でした。よい内容の成果物を作るためになるべく作成そのものの作業だけに集中したい、でも郵便局に出かけるとか紙に刷るといったことが発生するのは、そこに飛び込んで邪魔をしてくる「雑事」であるとも言えます。このプロセスをカットしてそのぶん制作に充てられるようになったこと、これまた画期的でした。もちろん時間的にはほんの1・2時間程度でしかないのですが。
それがPDF添付のメール納品で済むのが当たり前になってくるなんて、予想もできませんでした(デジタルは分からないからやめて、と嫌がられることも多かったのです)。
とデジタル関連が進んでいく様子自体がワクワクと楽しいものに感じられる反面で、時々私は「紙と鉛筆」で楽譜を書いてみます。パソコンの「便利すぎる」楽譜ソフトを使っていると存在を忘れがちな、楽譜を実際に手にする「生身のプレイヤー」を思い出せそうな気がするからです。