
私は福岡県に住む男の子三人のお母さん。内職していた当時、長男・次男は幼稚園に通い、末の子はまだおむつをしていました。
私自身は母子家庭で育ち、学校から帰っても誰もいない家がとても寂しく「子供が帰ってきたときは必ず家にいて『お帰り~』って迎えてあげたい」と、結婚したころから思い続けていました。
家計の足しにと、特に技術ももっていなかった私は、内職をしてみることにしました。収入は少なかったけれど、内職センターというところからお仕事を紹介していただきました。
内職はどんなお仕事をするの?
例えば、
- 法事などで使うハンカチのセット
- 祝儀袋のセットの箱詰め
- 包装
- シール貼り
- アイドルのキーホルダー作り
- 電子部品の基盤作り
などのお仕事がありました。
一個5円!果たして時給は!?
慣れてくるとスピードもUPし、「これ、時給にしたらいくらになるのかな?」と、一人で黙々と作業をしていると目標を持てなくなり「1時間、最高速度に挑戦」なんてことをやってみました。
工程は簡単ですが、一番数をこなしていた葬儀用ハンカチのラッピングで挑戦!
- 台紙にハンカチを乗せ、箱に合わせてたたむ
- 箱に入れ、セロファンのついた中蓋をかぶせ上蓋を閉める
- 包装紙でラッピングしセロハンテープで止める
この作業を、瞬きもせず!な勢いで繰り返します。
作業前には、いかに効率よく手が動くか考え、台紙・ハンカチ・箱を置く位置や向きテープカッターの角度を入念に確認します。
大げさなようですが、準備は細部まで計算されたセッティングが必要で、体に覚えこませた技が100%発揮できなくてはならないのです。作業台の高さも座布団で調節して長い労働に耐えられるようにしていました。
ハンカチは、ピンと張りながら折れ目なくたたみ、セロハンテープの長さも均一に揃えます。1時間が経ち、ストップウォッチのアラームが鳴った時に我に返ります。
呼吸をするのを忘れるくらい一心不乱に作業をしていました。それでも初めのころは、時給に換算するとやっと400円を越える程度でした。
最低賃金とはほど遠いですね。
作業に追われむなしくなることも!
「400円払って誰かにやってらった方がいい」とすら思う労働、大量の材料に埋もれている私。本末転倒な気持ちすら起きてしまうこともしばしばありました。
「あと少し、あとひと箱」の気持ちが子供に向ける時間を犠牲にしてしいきます。「おむつ替えてあげなきゃ」と思っても、せっかくペースに乗ってきているときだと、「最近のおむつはまだ大丈夫」なんて、自分に都合のいい言い訳が頭に浮かんだり…。
商品は大事な預かりもの、子供がちょっとでも触ろうとすると、「ダメ!」ついつい強い言い方になります。
ちりも積もって嬉しいお給料日!
1円の積み重ねでも一カ月封筒に入ったお札と重量感を感じさせてくれる小銭を手にした時には、充実感と、家に居ながらにして報酬をいただける喜びを感じられました。
時間管理をしっかりして、家族に負担をかけないで継続できる事ができたらお給料の価値も上がります。
初めて頂いたお給料は、「いつも協力してくれてありがとう」の気持ちを込めて、家族で焼肉を食べに行きました。いつもお兄ちゃんたちは箱を取ってくれたり、仕上がった商品を段ボールに詰めたりとお手伝いも頑張ってくれていました。
きっと「今はお母さん忙しいから」と気も使わせてしまっていたことも多々あったのではないでしょうか?
時給は私の腕次第!!
手際もよくなり、モチベーションを上げるために時々「1時間チャレンジ」しました。
私の心の中にいる【神技】という見えない敵と戦い、「どうすればもっと早くできるの?」時給計算するのは楽しみに変わり、目標設定ができました。400円だった時給も500円とUP。
早くきれいに、納期が守れていると、もっと報酬のいいお仕事をいただけるようになり「たかが内職、されど内職」自分に合った内職が見つかれば、楽しく自由な時間と空間で在宅ワークをすることができます。